株の賢い買い方とは

■権利確定日と最終売買日について
株主になると、実質株主名簿に名前が記載されるようになります。しかしこの条件として、権利確定日、すなわち決算時に株を所有していなくてはなりません。株は受け渡しを済ませた翌日に権利を与えられるので、決算時に株を所有していることにするには、権利確定日の前日までに受け渡しを済ませることが必要です。例えば3月末決算の会社の場合は決算日は3月31日になりますので、前日の3月30日までに受け渡しが済んでいないといけないことになるのです。

 

しかしここでひとつ覚えておきたいことは、「権利付最終売買日」というものがあることです。これは、その年度に株主としての権利を得る為に株を買うことのできる最終日のことで、権利確定日を含めて5営業日前となっています。決済は約定から4営業日後に行われるもので、受け渡しとは異なるからなのです。

 

配当や株主優待を目当てに株を購入する場合には、必ずこの最終売買日を確認することが大切です。何故なら「権利付最終売買日」の翌日になってしまうと、「権利落ち日」と言われ、たとえ株を購入してもその年度には株主としての権利を得られなくなってしまうのです。

 

■権利落ちと配当落ちについて
配当をもらう権利を得る為に、最終売買日に株を売り、翌日の権利落ち日に売ってしまい、たった一日しか株を所有していなかった場合、果たして利回りの高い銘柄であれば一日で利益を得ることができるのでしょうか。この場合「配当落ち」という状態になり、権利落ち日には配当金の分だけ株価が下がることになります。権利が落ちると今回はもらえない配当金の金額分だけ株の価値が下がること、という表現だと分かり易いでしょう。よく考えれば株価が下がったとしても配当が埋め合わせをしてくれているということです。

 

実際には株の相場は日々状況が変わるので、配当金額と同額に下がる、ということは滅多にありません。下がらないこともありますし、逆に配当金額以上に下がってしまう場合もあるのです。理論を立てて説明するのはとても困難ですが、とにかく最終売買日に株を購入し、翌日の権利落ち日に売却すれば確実に儲かるだろうという理屈は成り立たないということなのです。

 

同じ様に、株式分割の場合にも、最終売買日と権利落ち日の間に分割比率に応じて株価が下がることになります。これを知っておかないと、1:2以上の大型分割が行われた場合に一日で急に株価が下がり、その時になってあっと驚くことになります。